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『震度9』は存在しない 気象庁の震度階級は最大7まで M9.9誤報騒動で広がった混同に注意
SNSなどで見かける「震度9」という表現。だが日本の気象庁震度階級に「震度9」は存在せず、震度は最大で7までしかない。地震の規模を示すマグニチュードとの混同が背景にあり、災害時の誤情報として注意が必要だ。
震度階級は10階級、最大は7
気象庁の震度階級は「震度0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7」の10階級で構成されている。震度8、震度9、震度10という階級は存在しない。SNSや一部の投稿で「震度9」と書かれていても、それは日本の公式な震度階級にはない表現だ。
震度7には上限がない
最上位の震度7は、計測震度6.5以上の揺れのすべてを含む。どれほど強い揺れでも、気象庁が発表する震度は7が最大になる。1996年以降、震度は人の体感ではなく震度計の計測値から自動的に決まる方式に変わり、その際に震度5と震度6が「弱」と「強」に分けられ、現在の10階級になった。
混同の原因はマグニチュード
混同の主な原因は、震度とマグニチュードの取り違えだ。震度は「ある場所での揺れの強さ」を示し、マグニチュードは「地震そのものの規模」を示す別の指標で、数字の上限も異なる。2011年の東日本大震災はマグニチュード9.0の巨大地震だったが、最大震度は7だった。世界で観測された最大の地震は1960年のチリ地震で、マグニチュードは9.5とされる。「M9」という数字が「震度9」と読み違えられるケースが多い。
引き金になった「M9.9」誤報騒動
背景には、2026年10月16日の騒動がある。気象庁は、カムチャツカ半島付近で発生したマグニチュード6.9の地震を「千島列島でM9.9」と過大に推定し、北海道から中部地方に緊急地震速報(警報)を発表した。警報は約8分後に取り消された。警報の取り消しは史上初めてのことで、この出来事以降、「M9.9」や「震度9」といった言葉がSNSで広がりやすい状況が続いている。
海外の「9」は日本の「震度9」ではない
海外では改正メルカリ震度階など12階級の尺度も使われている。外国の報道に出てくるローマ数字の「IX(9)」などを、そのまま日本の「震度9」と読み替えることはできない。尺度そのものが異なるためだ。また、過去には震度8以上の階級を設ける案も検討されたが、震度7の段階で最大限の防災対応が取られるため、それより上の階級に実質的な意味がないことなどから採用されなかった。
「震度9」を見たら公式発表で確認を
大きな地震が起きるたび、存在しない階級を使った情報が拡散しがちだ。「震度9」という表現を見たら、マグニチュードとの混同か、根拠のない情報の可能性が高い。震度の情報は気象庁の公式発表で確認することが重要だ。
▼ 確認できた事実
・気象庁震度階級は震度0〜7の10階級。震度8・9・10は存在しない
・震度7は計測震度6.5以上のすべてを含み上限なし。発表される震度は最大7
・東日本大震災はM9.0で最大震度は7。世界最大は1960年チリ地震のM9.5
・2026年10月16日、気象庁がM6.9の地震をM9.9と過大に推定し緊急地震速報(警報)を発表、約8分後に取り消し。警報の取り消しは史上初
▼ 今後の焦点
今後も大きな地震や緊急地震速報のたびに「震度9」といった表現が広がる可能性がある。震度とマグニチュードを区別し、気象庁の公式発表を確認する習慣が誤情報の拡散防止につながる。
出典:気象庁